工具tomo

鏨1

「鏨/タガネ」は、彫金の最も重要な工具である。

炭素鋼の株を加工して「鏨」になる。

鏨は、金槌で打つ工具であるが、基本形には地金を変形させる鏨と彫る鏨があり、大きさ形状は多種多様。

写真の鏨は、主に打ち出しのためのもので、比較的大きいもの。全部合わせると大小100本くらいあるが、作品によっては顕微鏡で見ながら作るほど、微小な鏨も必要になる。

鏨製作で大切なことは、先端の形状から、全体のプロポーションまで意識すること。

これらの鏨には、焼き入れ、焼き戻しの熱処理を施してある。《tomo.記》


金槌 おたふく・ふく槌

この金槌は「おたふく槌」「おたふく」「ふく槌」という、鏨を打つための特殊な槌。

柄の形状は、手になじむように各自、工夫する。それが特徴で、個性的な工具である。

使う鏨の大きさや、作業目的により、大きさを使い分ける。《tomo.記》

少しだけおしゃれに撮ってみました《管理人》


金槌 延槌・からかみ槌・絞り槌

この金槌は、地金を打ち延べるための工具である。

広い面を鑑(かがみ)、薄い方を唐紙という。

金属の展延性を利用して、で打つと地金は八方に、唐紙で打つと一方向に延びる。

 

左の2本は、主にリングや石枠の製作に使う。

右端は、鍛金技法で地金を、板から立体に絞り加工するために使う

いずれも、地金に傷が付かないよう、常に面は磨いておく。《tomo.記


金槌 荒し槌

この金槌は、金属の表面に敢て傷を付けるための工具である。

地金に、鏡面とは違う表情(テクスチャー)を付けるため、ごつごつした岩の表面や布目、格子模様など、槌には様々な荒らしが施されている。《tomo.記