このオブジェは、山で手にした野生動物の骨格をモチーフに、シルバーで限りなく正確に再現したものである。ワックスブロックを削り出して制作したが、鋳造工程に耐える厚みは必要で、部分的に修正してある。
大きさと重さは精密鋳造の限界である。仕上げは古美を施した。
欠損した部分は資料を基に復元した上で、牙(犬歯)だけはデフォルメしている。骨格の所々に空いた穴には、神経や血管が通っていた。
スカルというのは、人体でも動物でも哀愁の漂うものでありながら、少々滑稽なものである。
制作するときには、いつもそのことを意識して表現している。。